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令和7年-問42 多肢選択式 行政法

Lv3

問題 更新:2026-01-11 23:59:51

次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ ア ]~[ エ ]にあてはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

条例が国の法令に違反するかどうかは、両者の[ ア ]と規定文言を対比するのみでなく、それぞれの趣旨、[ イ ]、内容および効果を比較し、両者の間に[ ウ ]があるかどうかによってこれを決しなければならない。例えば、ある事項について国の法令中にこれを規律する明文の規定がない場合でも、当該法令全体からみて、右規定の欠如が特に当該事項についていかなる規制をも施すことなく放置すべきものとする趣旨であると解されるときは、これについて規律を設ける条例の規定は国の法令に違反することとなりうるし、逆に、特定事項についてこれを規律する国の法令と条例とが併存する場合でも、後者が前者とは別の[ イ ]に基づく規律を意図するものであり、その適用によって前者の規定の意図する[ イ ]と効果をなんら阻害することがないときや、両者が同一[ イ ]に出たものであっても、国の法令が必ずしもその規定によって全国的に一律に同一内容の規制を施す趣旨ではなく、それぞれの普通地方公共団体において、その[ エ ]に応じて、別の規制を施すことを容認する趣旨であると解されるときは、国の法令と条例との間にはなんらの[ ウ ]はなく、条例が国の法令に違反する問題は生じえないのである。

(最大判昭和50年9月10日刑集29巻8号489頁)

  1. 立法事実
  2. 効力
  3. 対象事項
  4. 歴史的背景
  5. 整合性
  6. 目的
  7. 結果
  8. 相当性
  9. 状況
  10. 立法経緯
  11. 必要性
  12. 首尾一貫性
  13. 立法者意思
  14. 排他性
  15. 優劣関係
  16. 地方の実情
  17. 住民の意識
  18. 委任関係
  19. 矛盾抵触
  20. 手続
  解答&解説

正解

3
6
19
16

解説

ア:対象事項、イ:目的、ウ:矛盾抵触、エ:地方の実情

空欄に補充した文章は以下のとおり。

条例が国の法令に違反するかどうかは、両者の[ア:対象事項]と規定文言を対比するのみでなく、それぞれの趣旨、[イ:目的]、内容および効果を比較し、両者の間に[ウ:矛盾抵触]があるかどうかによってこれを決しなければならない。例えば、ある事項について国の法令中にこれを規律する明文の規定がない場合でも、当該法令全体からみて、右規定の欠如が特に当該事項についていかなる規制をも施すことなく放置すべきものとする趣旨であると解されるときは、これについて規律を設ける条例の規定は国の法令に違反することとなりうるし、逆に、特定事項についてこれを規律する国の法令と条例とが併存する場合でも、後者が前者とは別の[イ:目的]に基づく規律を意図するものであり、その適用によって前者の規定の意図する[イ:目的]と効果を何ら阻害することがないときや、両者が同一[イ:目的]に出たものであっても、国の法令が必ずしもその規定によって全国的に一律に同一内容の規制を施す趣旨ではなく、それぞれの普通地方公共団体において、その[エ:地方の実情]に応じて、別の規制を施すことを容認する趣旨であると解されるときは、国の法令と条例との間にはなんらの[ウ:矛盾抵触]はなく、条例が国の法令に違反する問題は生じえないのである。

(最大判昭和50年9月10日刑集29巻8号489頁)


本問は、被告人が集団示威行進(デモ)に参加した際、「だ行進」をしたり、集団行進者にだ行進をさせるよう「せん動」したとして起訴された事件で、道路交通法と徳島市公安条例の違反に問われた事件である。

第一審および原判決は、道路交通法違反の点については有罪としたものの、徳島市公安条例違反の点については、条例の規定(「交通秩序を維持すること」)が「一般的、抽象的、多義的」であり、刑罰の対象となる犯罪構成要件として十分な明確性を欠くため、罪刑法定主義の原則(憲法31条)に反し無効であるとして無罪とした。

最高裁は原判決を検討するにあたり、まず本条例が道路交通法とどのような関係にあるのか、そして国の法令に違反していないかどうかを確認した。
本文は、条例が国の法令に抵触するかどうかを判断する際の基準を示した重要な一説である。

判例によれば、条例が国の法令に違反するかどうかは、単に両者の対象事項と規定文言を対比するだけでなく、それぞれの趣旨、目的、内容および効果を比較し、両者の間に矛盾抵触があるかどうかによって決しなければならないとした。
特定事項について国の法令と条例が併存する場合でも、以下のいずれかに該当する場合は矛盾抵触がないと示された。

①条例が国の法令とは別の目的に基づく規律を意図するものであり、その適用によって国の法令の意図する目的と効果を何ら阻害することがないとき。

②両者が同一の目的に出たものであっても、国の法令が全国的に一律に同一内容の規制を施す趣旨ではなく、それぞれの普通地方公共団体において、その地方の実情に応じて、別の規制を施すことを容認する趣旨であると解されるとき。

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