令和7年-問24 行政法 地方自治法
Lv4
問題 更新:2026-01-12 00:53:49
普通地方公共団体に対する国または都道府県の関与に関する次のア~エの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア.各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときは、当該都道府県に対し、是正の要求をすることができる。
イ.各大臣は、その担任する事務に関し、市町村の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときに、都道府県知事に対し、当該事務の処理について違反の是正のために必要な措置を講ずべきことを当該市町村に求めるよう指示をすることはできず、これを当該市町村に対し直接に指示することができる。
ウ.都道府県知事は、市町村長の担任する自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときは、各大臣の指示によることなく、当該市町村に対し、是正の要求をすることができる。
エ.各大臣は、その所管する法律またはこれに基づく政令に係る都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときは、当該都道府県に対し、是正の指示をすることができる。
- ア・イ
- ア・エ
- イ・ウ
- イ・エ
- ウ・エ
正解 2
解説
妥当なものは、ア・エである。
各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときは、当該都道府県に対し、是正の要求をすることができる。 ア.妥当である
是正の要求は、地方公共団体の自治事務、市町村の場合は法定受託事務の処理が、法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該自治事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができ(地方自治法245条の5第1項)、この要求を受けた地方公共団体は、その事務の処理について必要な措置を講じる義務を負う。
各大臣は、その担任する事務に関し、市町村の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときに、都道府県知事に対し、当該事務の処理について違反の是正のために必要な措置を講ずべきことを当該市町村に求めるよう指示をすることはできず、これを当該市町村に対し直接に指示することができる。 イ.妥当でない
「都道府県知事に対し、当該市町村に求めるよう指示をすることはできず、これを当該市町村に対し直接に指示することができる」というのは妥当でない。
各大臣は、その担任する事務に関し、市町村の事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該各号に定める都道府県の執行機関に対し、当該事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを当該市町村に求めるよう指示をすることができる(地方自治法245条の5第2項)とし、当該市町村に対し直接に指示することはできない。
都道府県知事は、市町村長の担任する自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときは、各大臣の指示によることなく、当該市町村に対し、是正の要求をすることができる。 ウ.妥当でない
「各大臣の指示によることなく」としている点が妥当でない。
是正の要求をする場合には、都道府県知事は、各大臣の指示がなければならない。
各大臣は、その担任する事務に関し、市町村の事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、都道府県の執行機関に対し、当該事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを当該市町村に求めるよう指示をすることができ、指示を受けた都道府県の執行機関は、当該市町村に対し、当該事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを求めなければならない(地方自治法245条の5第2項、3項)。
一方、各大臣の指示がない場合、都道府県知事は市町村に対して是正の要求をすることができず、是正の勧告をすることができるにとどまる。
都道府県の執行機関は、市町村の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該市町村に対し、当該自治事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを勧告することができる(地方自治法245条の6第1項)。
各大臣は、その所管する法律またはこれに基づく政令に係る都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認めるときは、当該都道府県に対し、是正の指示をすることができる。 エ.妥当である
是正の指示は、地方公共団体の法定受託事務の処理が、法令に違反しているとき、または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときに、国の各大臣または都道府県の執行機関がその事務処理について必要な指示をすることができ(地方自治法245条の7第1項)、指示を受けた地方公共団体は、事務処理について具体的行為を行う義務を負う。