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  4. 問12

令和7年-問12 行政法 行政手続法

Lv4

問題 更新:2026-01-12 00:45:13

個人情報保護法* によれば、個人情報保護委員会は、個人情報取扱事業者が同法の定める一定の規定に違反した場合において個人の権利利益を保護するため必要があると認めるときは、当該事業者に対し、必要な措置をとるべき旨を勧告することができ(個人情報保護法148条1項)、そして、当該事業者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかった場合において個人の重大な権利利益の侵害が切迫していると認めるときは、当該事業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずること(以下「命令」という)ができる(個人情報保護法148条2項)。
上記の勧告と命令に関する次のア~エの記述のうち、行政手続法の定めに照らし、妥当なものの組合せはどれか。なお、上記勧告は処分(行政手続法2条2号)ではなく行政指導であり(行政手続法2条6号)、命令は処分であることを前提にする。

ア.勧告は、命令を行う前に執られる弁明の機会の付与のための通知に該当する。

イ.勧告に携わる者は、その相手方に対し、勧告の趣旨および内容並びに責任者を明確に示さなければならない。

ウ.勧告を受けた者は、これに続く命令が個人情報保護法に規定する要件に適合しないと思料する場合、個人情報保護委員会に対し、行政手続法の定めに従って、当該命令をしないよう求めることができる。

エ.個人情報保護委員会は、命令をする場合、その名宛人に対し、原則として、同時にその理由を示さなければならない。

  1. ア・ウ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. イ・エ
  5. ウ・エ

(注)* 個人情報の保護に関する法律

  解答&解説

正解 4

解説

妥当なものは、イ・エである。

勧告は、命令を行う前に執られる弁明の機会の付与のための通知に該当する。 ア.妥当でない

委員会は、個人情報取扱事業者や匿名加工情報取扱事業者が規定に違反した場合において個人の権利利益を保護するため必要があると認めるときは、当該個人情報取扱事業者等に対し、当該違反行為の中止その他違反を是正するために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる(個人情報保護法148条1項)。

本問において勧告は行政指導と示されていることから、行政手続法30条各号に基づき、不利益処分を行おうとする際に意見や証拠を提出する機会を与えるための弁明の機会の付与の通知とは異なる手続きである。

勧告に携わる者は、その相手方に対し、勧告の趣旨および内容並びに責任者を明確に示さなければならない。 イ.妥当である

行政指導とは、役所が、特定の人や事業者などに対して、ある行為を行うように、または行わないように具体的に求める行為(指導、勧告、助言など)をいい、本問において勧告は行政指導と示されていることからこれに含まれる。

行政指導に携わる者は、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨および内容並びに責任者を明確に示さなければならない(行政手続法35条1項)。

勧告を受けた者は、これに続く命令が個人情報保護法に規定する要件に適合しないと思料する場合、個人情報保護委員会に対し、行政手続法の定めに従って、当該命令をしないよう求めることができる。 ウ.妥当でない

行政指導の中止その他必要な措置をとることを求めることができるが、処分(本問における命令)をしないよう求めることはできない。

法令に違反する行為の是正を求める行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る)の相手方は、当該行政指導が当該法律に規定する要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、その旨を申し出て、当該行政指導の中止その他必要な措置をとることを求めることができる(行政手続法36条の2第1項)。

個人情報保護委員会は、命令をする場合、その名宛人に対し、原則として、同時にその理由を示さなければならない。 エ.妥当である

行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない(行政手続法14条1項)としているところ、本問において命令は処分と示されていることから、当該命令(処分)が不利益処分にあたるのか検討しなければならない。

問題リード文の個人情報保護法148条2項において、「当該事業者が正当な理由・・・(中略)・・・当該事業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる(個人情報保護法148条2項)。」と規定していることから、当該命令(処分)は、不利益処分にあたる(行政手続法2条4号柱書き)。

したがって、個人情報保護委員会は、命令をする場合、その名宛人に対し、原則として、同時にその理由を示さなければならないことになる。

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