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令和3年-問36 商法 商行為

Lv3

問題 更新:2023-11-20 17:19:51

商人でない個人の行為に関する次のア~オの記述のうち、商法の規定および判例に照らし、これを営業として行わない場合には商行為とならないものの組合せはどれか。

ア.利益を得て売却する意思で、時計を買い入れる行為

イ.利益を得て売却する意思で、買い入れた木材を加工し、製作した机を売却する行為

ウ.報酬を受ける意思で、結婚式のビデオ撮影を引き受ける行為

エ.賃貸して利益を得る意思で、レンタル用のDVDを買い入れる行為

オ.利益を得て転売する意思で、取得予定の時計を売却する行為

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. ウ・エ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ
  解答&解説

正解 3

解説

絶対的商行為 営利性が高いため、1度でも行うと商行為となるものである。商人か否かを問わない。
営業的商行為 「営業としてする」ときは、商行為になる。
「営業としてする」とは、営利目的をもち、反復かつ継続的に行うことである。ただし、専ら賃金を得る目的で物を製造し、又は労務に従事する者の行為は、含まれない。

ウ、エが営業的商行為

営業として行わない場合でも商行為となるものは商法501条が示す絶対的商行為である。また「営業として行わない場合は商行為とならないもの」とは商法502条が示す営業的商行為のことで、本問は営業的商行為にあたるのはどれか?という問いである。
商法502条が示す営業的商行為は13項目にわたるが、問題を解くにあたって13項目全てを覚えることが必須というわけではない。
商法501条の絶対的商行為の投機購買・実行行為(1号)、投機売却・実行行為(2号)を理解しておけば正解にたどり着く。

ア.利益を得て売却する意思で、時計を買い入れる行為
イ.利益を得て売却する意思で、買い入れた木材を加工し、製作した机を売却する行為
ア、イ.絶対的商行為

投機購買・実行行為と呼ばれるもので、簡単にいうなら安く買って高く売ることである。

利益を得て譲渡する意思をもってする動産、不動産若しくは有価証券の有償取得又はその取得したものの譲渡を目的とする行為は、絶対的商行為である(商法501条1号)。

報酬を受ける意思で、結婚式のビデオ撮影を引き受ける行為 ウ.営業的商行為

次に掲げる行為は、営業としてするときは、商行為とする(商法502条本文)。

出版、印刷又は撮影に関する行為(商法502条6号)

営業としてするときとは、営利目的をもって、反復かつ継続的に行うことである。1度限りの撮影であれば、営業として行っているとはいえず、商行為とならない。

賃貸して利益を得る意思で、レンタル用のDVDを買い入れる行為 エ.営業的商行為

投機賃借は、営業的商行為にあたるため、営業としてするときは、商行為となる(商法502条1号)。投機賃借の例としては、レンタカー業やレンタルビデオ・DVD業がそうである。1度限りで動産を貸し付ける場合は商行為にあたらない。

利益を得て転売する意思で、取得予定の時計を売却する行為 オ.絶対的商行為

投機売却・実行行為と呼ばれるもので、簡単にいうなら、売る約束をしてからそれより安く仕入れることである。

他人から取得する動産又は有価証券の供給契約及びその履行のためにする有償取得を目的とする行為は、絶対的商行為である(商法501条2号)。

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