平成27年-問49改題 基礎知識 一般知識Ⅰ
Lv2
問題 更新:2025-11-13 22:05:40
日本の貧困ならびに生活困窮に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- 生活保護世帯のうち、単身高齢者世帯の割合は高く、現在、保護世帯全体のおおよそ9割を占めている。
- 政府が、貧困問題解消に向けて最低賃金の基準引上げを行った結果、近年、年間200万円未満の給与所得者数は減少傾向にある。
- 一国における相対的貧困率とは、上位1割の高額所得者の所得に対する、下位1割の低所得者の所得の比率をいい、日本ではおおよそ10%とされる。
- 絶対的貧困とは、ある人の所得が、その国の国民平均所得の1割に満たない状態をいい、日本では国民の6人に1人が、この状態にある。
- 社会との繋がりを持てず、生活を成り立たせることが難しい人々への支援に向けて、生活困窮者自立支援法案が国会に提出されたが、財政難を理由に成立は見送られた。
正解 2
解説
生活保護世帯のうち、単身高齢者世帯の割合は高く、現在、保護世帯全体のおおよそ9割を占めている。 1.妥当でない
保護世帯全体の9割という記述は妥当でない。
生活保護世帯数全体の高齢者の割合は約5割を占め、そのうち9割が単身者世帯である(厚労省)。
「生活保護の被保護者調査」によると、平成27年度出題当時は高齢者世帯が全体のおおよそ4割だったが、平成28年度には5割を超え、そのほとんどが単身高齢者世帯である。
政府が、貧困問題解消に向けて最低賃金の基準引上げを行った結果、近年、年間200万円未満の給与所得者数は減少傾向にある。 2.妥当である
国税庁の統計によると、年間所得が200万円未満の給与所得者の数は減少傾向である。
一国における相対的貧困率とは、上位1割の高額所得者の所得に対する、下位1割の低所得者の所得の比率をいい、日本ではおおよそ10%とされる。 3.妥当でない
相対的貧困率の定義については諸説あるが、厚生労働省の定義によると、「等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯員の割合をいう。
したがって、「一国における相対的貧困率とは、上位1割の高額所得者の所得に対する、下位1割の低所得者の所得の比率をいう」という定義が異なる。
また、国民生活基礎調査によると、相対的貧困率は約15%前後とされているので、本肢の「日本ではおおよそ10%とされる。」とする記述も妥当でない。
絶対的貧困とは、ある人の所得が、その国の国民平均所得の1割に満たない状態をいい、日本では国民の6人に1人が、この状態にある。 4.妥当でない
絶対的貧困率とは諸説あるが、1日の生活費が世界銀行が定めた国際貧困ライン以下の状態を指す。また、本肢の「日本では国民の6人に1人が、この状態にある。」とする記述も根拠がない。
なお、世界銀行HPによると、2025年(令和7年)6月に国際貧困ラインを1日3ドルに変更している。この根拠は、2024年の物価水準にある。
社会との繋がりを持てず、生活を成り立たせることが難しい人々への支援に向けて、生活困窮者自立支援法案が国会に提出されたが、財政難を理由に成立は見送られた。 5.妥当でない
生活困窮者自立支援法は、すでに平成25年12月に成立しているので、本肢の「財政難を理由に成立は見送られた。」とする記述は妥当でない。