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令和3年-問15 行政法 行政不服審査法

Lv3

問題 更新:2023-01-27 20:34:56

再調査の請求について定める行政不服審査法の規定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合に審査請求を行ったときは、法律に再調査の請求ができる旨の規定がある場合でも、審査請求人は、当該処分について再調査の請求を行うことができない。
  2. 行政庁の処分につき処分庁に対して再調査の請求を行ったときでも、法律に審査請求ができる旨の規定がある場合には、再調査の請求人は、当該再調査の請求と並行して、審査請求もすることができる。
  3. 法令に基づく処分についての申請に対して、当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、行政庁が何らの処分をもしない場合、申請者は当該不作為につき再調査の請求を行うことができる。
  4. 再調査の請求については、審理員による審理または行政不服審査会等への諮問は必要ないが、処分庁は決定を行った後に、行政不服審査会等への報告を行う必要がある。
  5. 再調査の請求においては、請求人または参加人が口頭で意見を述べる機会を与えられるのは、処分庁がこれを必要と認めた場合に限られる。
  解答&解説

正解 1

解説

行政不服審査法では、不服申立類型が審査請求へ一元化され、その例外として再調査の請求が認められている。
再調査の請求とは、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、個別の法律で特に再調査ができる旨を定めている場合に限り、例外的に処分庁に対して簡易迅速な手続によって処分の見直しを求める手続きである。

行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合に審査請求を行ったときは、法律に再調査の請求ができる旨の規定がある場合でも、審査請求人は、当該処分について再調査の請求を行うことができない。 1.正しい

行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができる。
ただし、当該処分について第2条の規定により審査請求をしたときは、この限りでない(行政不服審査法5条1項)。

再調査の請求は、審査請求よりも簡単な手続きを通じて処分を見直すことで、簡易・迅速な国民の権利利益の救済と審査庁の負担軽減を目的とし、個別法で定められている場合に限り認められている。
具体的な個別法として、国税通則法、関税法、とん税法などがある。

行政庁の処分につき処分庁に対して再調査の請求を行ったときでも、法律に審査請求ができる旨の規定がある場合には、再調査の請求人は、当該再調査の請求と並行して、審査請求もすることができる。 2.誤り

「再調査の請求人は、当該再調査の請求と並行して、審査請求もすることができる」は誤りである。

再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定を経た後でなければ、審査請求をすることができない(行政不服審査法5条2項本文)。

法律が再調査の請求を認めている場合には、不服申立人は再調査の請求と審査請求を選択できる。再調査の請求を選択した場合は、当該再調査の請求についての決定を経た後でなければ審査請求をすることができないのが原則である。
再調査の請求をした日または再調査の請求の不備を補正した日から起算して3ヵ月を経過しても決定がない場合やその他正当な理由がある場合には、審査請求をすることができるが(行政不服審査法5条2項ただし書き)、これによって再調査の請求は取り下げられたものとみなされることから(行政不服審査法56条)、並行して審理されることはない。
また、再調査の請求と審査請求を並行してすることは訴訟経済の観点から妥当とはいえない。

法令に基づく処分についての申請に対して、当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、行政庁が何らの処分をもしない場合、申請者は当該不作為につき再調査の請求を行うことができる。 3.誤り

当該不作為について申請者が行うことができるのは、再調査の請求ではなく審査請求である。したがって誤り。

行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができる(行政不服審査法5条1項本文)。

再調査の請求の対象は処分である。処分がされていないいわゆる不作為に対する不服申立ては審査請求に一元化されている。

再調査の請求については、審理員による審理または行政不服審査会等への諮問は必要ないが、処分庁は決定を行った後に、行政不服審査会等への報告を行う必要がある。 4.誤り

再調査の請求では、審理員に関する規定(行政不服審査法9条1~3項)、行政不服審査会等への諮問に関する規定(行政不服審査法43条)は準用されていないので前半は正しいが、後半の「処分庁は決定を行った後に、行政不服審査会等への報告を行う必要がある」は誤りである。

再調査の請求とは、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、個別の法律で特に再調査ができる旨を定めている場合に限り、例外的に処分庁に対して簡易迅速な方法により処分の見直しを求める手続きである。

また、再調査の決定を経た後に審査請求をすることも可能であり、審査請求に関する手続きついて必要最小限のものに限り準用する規定を行政不服審査法61条に列記している。

再調査の請求においては、請求人または参加人が口頭で意見を述べる機会を与えられるのは、処分庁がこれを必要と認めた場合に限られる。 5.誤り

口頭で意見を述べる機会を与えられるのは、「処分庁がこれを必要と認めた場合」ではなく「申立てがあった場合」である。したがって誤り。

再調査の請求では、口頭意見陳述に関する規定(行政不服審査法31条1項)が準用されているので、請求人または参加人の申立てがあった場合に、処分庁は、申立人に口頭で再調査の請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない(行政不服審査法61条)。

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