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令和元年-問36 商法 商行為

Level4

問題 更新:2020-01-16 23:41:22

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であって、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときの法律関係に関する次の記述のうち、商法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。なお、代理人が本人のためにすることを知らなかったことにつき、相手方に過失はないものとする。

  1. 相手方と本人および代理人とのいずれの間にも法律関係が生じ、本人および代理人は連帯して履行の責任を負う。
  2. 相手方と代理人との間に法律関係が生じ、本人には何らの効果も及ばない。
  3. 相手方と本人との間に法律関係が生じるが、相手方は代理人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。
  4. 相手方と代理人との間に法律関係が生じるが、相手方は本人に対しても、履行の請求に限り、これをすることができる。
  5. 相手方は、その選択により、本人との法律関係または代理人との法律関係のいずれかを主張することができる。
  解答&解説

正解 5

解説

次の商法の規定と判例を知らないと難しい問題であるが、合格道場の練習問題には掲載されているので、得点したい問題である。

商法504条
商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。
最大判昭和43年4月24日
相手方において、代理人が本人のためにすることを知らなかったとき(過失により知らなかったときを除く)は、相手方保護のため、相手方と代理人との間にも右と同一の法律関係が生ずるものとし、相手方は、その選択に従い、本人との法律関係を否定し、代理人との法律関係を主張することを許容したものと解するのが相当であり、相手方が代理人との法律関係を主張したときは、本人は、もはや相手方に対し、右本人相手方間の法律関係の存在を主張することはできないものと解すべきである。

1.妥当でない。

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずるが(商法504条本文)、判例は、「相手方において、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、相手方保護のため、相手方と代理人との間にも右と同一の法律関係が生ずるものとし、相手方は、その選択に従い、本人との法律関係を否定し、代理人との法律関係を主張することを許容したものと解する」(最大判昭和43年4月24日)としている。
したがって、相手方は、本人または代理人と選択的に法律関係に入るので、連帯して履行することはない。

2.妥当でない。

条文は、「商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる」としている(商法504条本文)。商法の非顕名主義は原則的に本人に効果を及ぼす。商行為の代理人が本人のためにすることを示さなかった場合でも、本人に何らの効果も及ばないわけではない。

3.妥当でない。

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合には、相手方は、本人または代理人と選択的に法律関係に入ることができるため(商法504条ただし書き)、確定的に相手方と本人との間に法律関係が生じるわけではない。
なお、判例は、「相手方において、代理人が本人のためにすることを知らなかったとき(過失により知らなかったときを除く)は、相手方保護のため、相手方と代理人との間にも右と同一の法律関係が生ずるものとし、相手方は、その選択に従い、本人との法律関係を否定し、代理人との法律関係を主張することを許容したものと解する」(最大判昭和43年4月24日)としていることから、相手方が本人と法律関係に入った場合には、代理人との法律関係は否定したものとされるので、履行の請求はできない。

4.妥当でない。

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合には、相手方は、本人または代理人と選択的に法律関係に入ることができるため(商法504条ただし書き)、確定的に相手方と本人との間に法律関係が生じるわけではない。
なお、相手方の選択により、相手方が代理人と法律関係に入ったら、本人との法律関係は否定したものとされるので、本人に対して履行の請求はできなくなる。

5.妥当である。

商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない(商法504条)。
したがって、相手方は、本人または代理人に対して選択的に法律関係を主張することができる。

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