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平成30年-問8 行政法 行政総論

Level3

問題 更新:2019-01-17 16:27:26

行政代執行法(以下「同法」という。)に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア.代執行に要した費用については、義務者に対して納付命令を発出したのち、これが納付されないときは、国税滞納処分の例によりこれを徴収することができる。

イ.代執行を行うに当たっては、原則として、同法所定の戒告および通知を行わなければならないが、これらの行為について、義務者が審査請求を行うことができる旨の規定は、同法には特に置かれていない。

ウ.行政上の義務の履行確保に関しては、同法の定めるところによるとした上で、代執行の対象とならない義務の履行確保については、執行罰、直接強制、その他民事執行の例により相当な手段をとることができる旨の規定が置かれている。

エ.代執行の実施に先立って行われる戒告および通知のうち、戒告においては、当該義務が不履行であることが、次いで通知においては、相当の履行期限を定め、その期限までに履行がなされないときは代執行をなすべき旨が、それぞれ義務者に示される。

オ.代執行の実施に当たっては、その対象となる義務の履行を督促する督促状を発した日から起算して法定の期間を経過してもなお、義務者において当該義務の履行がなされないときは、行政庁は、戒告等、同法の定める代執行の手続を開始しなければならない。

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ
  解答&解説

正解 1

解説

ア.正しい

行政代執行法5条は、「代執行に要した費用の徴収については、実際に要した費用の額及びその納期日を定め、義務者に対し、文書をもってその納付を命じなければならない。」としている。また、行政代執行法6条1項では、「代執行に要した費用は、国税滞納処分の例により、これを徴収することができる。」としている。
したがって、本肢は正しい。

イ.正しい

代執行を行うにあたっては、相当の履行期限を定め、その期限までに履行がなされないときは、代執行をなすべき旨を、予め文書で戒告しなければならず、また、義務者が、戒告を受けて、指定の期限までにその義務を履行しないときは、当該行政庁は、代執行令書をもって、代執行をなすべき時期、代執行のために派遣する執行責任者の氏名および代執行に要する費用の概算による見積額を義務者に通知しなければならない。ただし、非常の場合または危険切迫の場合で、当該行為の急速な実施について緊急の必要があり、戒告および通知の手続をとる暇がないときは、その手続を経ないで代執行をすることができる(行政代執行法3条1項~3項)。
一方、戒告および通知について、義務者が審査請求を行うことができる旨の規定は、行政代執行法には特に置かれていない。
したがって、本肢は正しい。

ウ.誤り

前段の「行政上の義務の履行確保に関しては、同法の定めるところによる」という部分については、そのとおりであり、正しい(行政代執行法1条)。
一方、後段の、「代執行の対象とならない義務の履行確保については、執行罰、直接強制、その他民事執行の例により相当な手段をとることができる旨の規定が置かれている。」については、行政代執行法にそのような規定は置かれておらず、誤りである。
したがって、本肢は誤り。

エ.誤り

選択肢イの解説、行政代執行法3条1項~3項を参照のこと。

オ.誤り

行政代執行法には、本肢のような規定は置かれておらず、そもそも、代執行の手続きは行政庁が必ずしなければならないものではなく、行政庁の任意に基づくものである(行政代執行法2条)。
したがって、本肢は誤り。

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