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平成29年-問27 債権Ⅱ

レベル2

問題 更新:2018-05-19 18:00:18

自然人A(以下「A」という。)が団体B(以下「B」という。)に所属している場合に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。

ア.Bが法人である場合に、AがBの理事として第三者と法律行為をするときは、Aは、Bの代表としてではなく、Bの構成員全員の代理人として当該法律行為を行う。
イ.Bが権利能力のない社団である場合には、Bの財産は、Bを構成するAら総社員の総有に属する。
ウ.Bが組合である場合には、Aは、いつでも組合財産についてAの共有持分に応じた分割を請求することができる。
エ.Bが組合であり、Aが組合の業務を執行する組合員である場合は、Aは、組合財産から当然に報酬を得ることができる。
オ.Bが組合であり、Aが組合の業務を執行する組合員である場合に、組合契約によりAの業務執行権限を制限しても、組合は、善意無過失の第三者には対抗できない。

  1. ア・ウ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. イ・オ
  5. エ・オ
  解答&解説

正解 4

解説

ア.妥当でない。

Bが法人であるということはBには法人格があり、その代表者がBを代表して第三者と法律行為をする。では、Bを代表するのは誰なのか。
条文によると「理事は、一般社団法人を代表する」と規定されている(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第77条1項)のだから、AはBの構成員全員の代理人として法律行為をするわけではなく、AはBを代表して法律行為をするのである。
したがって本肢は妥当でない。

イ.妥当である。

権利能力がなければ当然権利義務の帰属主体にはなれない。では、現実の世界で権利能力なき社団が財産を取得した場合は、当該財産は誰に、どのように帰属するのであろうか。条文がないため論点となる。
判例によれば「権利能力なき社団の財産は、実質的には社団を構成する総社員の所謂総有に属するものである」とされている(最判昭和32年11月14日)。
したがって本肢は妥当である。
なお、「総有とはどのような意味なのか」についても理解しなければいけない。総有は、広義の共有の一種である。広義の共有は、狭義の共有、合有、総有の3つに分類され、それぞれの特徴は次のとおりである。基本事項なので絶対に覚えておいて欲しい。

狭義の共有 合有 総有
持分 あり(具体的) あり
(しかし潜在的)
なし
持分の譲渡 できる できない できない
分割の請求 できる 原則できない できない
具体例 不動産を二人で購入するなど、通常の場面 組合 権利能力なき社団

ウ.妥当でない。

条文によると「各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する」とされている(民法第668条)。そしてその「共有」は合有を意味する。
合有は選択肢イの解説にもあるように、原則として分割請求ができない。条文によると、「組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない」とされているのである(民法第676条2項)。
したがって本肢は妥当でない。

エ.妥当でない。

条文によると「組合の業務を執行する組合員は、特約がなければ、組合に対して報酬を請求することができない」とされている(民法第671条、第648条)。
したがって本肢は妥当でない。

オ.妥当である。

判例によると「組合規約等で内部的に業務執行者の代理権限を制限しても、その制限は善意・無過失の第三には対抗できない」とされている(最判昭和35年5月31日)。
したがって本肢は妥当である。

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