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  1. 道場生受験体験記
  2. 合格者インタビュー
  3. 令和3年(2021年)度 合格者
  4. 内田 竜人さん

内田 竜人さん(2021年合格)

内田さんの受験体験記

行政書士を目指した理由は?

令和元年度に宅建士試験を受験・合格した際に、学習が楽しく、また点取り科目であったのが民法でした。
それでは、得意であった民法を武器に法律系試験をステップアップして受験してみてはどうかと、行政書士試験を志しました。
なお、行政書士の民法はそんなに甘いものではなく、最後には私を苦しめる科目となってしまうのですが……

合格した瞬間どのように感じましたか?

令和2年度試験では記述式を除いて164点を取っており、記述式で16点取れば合格だったので、『まあ大丈夫だろう』と高をくくっていたら、まさかの記述式14点で涙をのみました。
そしてリベンジとなる令和3年度試験では、あろうことか記述式を除いた合計点は140点。合格には記述40点以上が必要で、発表当日は、しなびた大根のような顔をして結果を覗いたところ何とか合格。
メンタルが下がりきって覚悟を決めた後での合格だったので、言語化できそうにない寄声が出てしまいました。

数ある講座の中で、合格道場を選んだ決め手は何ですか?

恥ずかしい話ですが、行政書士試験の勉強を始めた時点では、教材費0円で合格することを企んでいました。
これは宅建士試験がネット上の過去問集と解説サイトで勉強が完結し、テキスト代などが一切かからなかったため、行政書士試験も同じようなプロセスで行けるだろうという慢心の極みによるものです。
当然ながら、このような稚拙な構想は即座に頓挫しました。行政書士試験は過去10年の問題を解いていれば受かるようなものではなく、また大きな問題として、令和2年度4月からの民法改正により、ネット上の過去問及び解説の多くの部分が使い物にならなくなっていたからです。
既に6月の半ばを過ぎており、無料で利用できる過去問などで合格道場のお世話になっていたため、膨大な問題量に加えて法令改正に対応した道場の問題集は、私にとって欲しい教材そのものでした。すがるようにして(と言いつつ料金が下がった7/1から)合格道場のプライム会員登録をしました。

合格道場をどのように利用されましたか?

私にとってインプット・アウトプット含め、ほとんど唯一の教材が合格道場でした。時系列で記載いたしますと、

2020年7月】
テキスト熟読などを行うことなく、いきなり練習問題から入りました。当然ながら、正答はおろか思考の端緒をつかむことすらままなりません。
問題のキーワードをgoogle検索にかける、あるいは諦めて解答と解説を見るなどして少しずつ問題を解き、解説を読み込んでいきました。当然ながら解答は恐ろしく時間がかかり、最初の1周を完了するのに1ヶ月経過する始末でした。

【2020年8月~10月】
3周目あたりからズルをしなくても解答できるようになってきたので、レベル2~3で誤答した問題は解説をコピー&ペーストしてテキストデータに蓄積していき、ある程度溜まった段階でA4用紙に5ptでビチビチに印字、重要箇所にマーキングして簡易テキストとして扱いました。
更に間違えた部分については赤ペンで追記、行頭に◎つけなどを行って何処がボトルネックになっているのか分かるようにしました。簡易テキストの蓄積対象はレベル4問題にも広げ、細かな知識も身につけていくようにいたしました。

【2020年11月】
直前期に一問一答を対策として使用しました。また、上記で作成した自作テキストは試験直前対策の読み込みにも使用しました。

【2021年1月~】
1回目の令和2年度試験に落ちた私は、合格道場を継続契約更新しましたが、時折問題を解く程度でなかなか腰は上がりませんでした。

【2021年7月~2021年8月】
2回目の受験の際には、まず一問一答スタート→スイスイ解答できるのでモチベーションが上がってきたら五択に移行といった感じで、なかなか腰が上がらない私にとって、一問一答は発射台のような役目を果たしてくれました。
しかし正答率が悪かったため、学力の再補強として前述の簡易テキストを引っ張り出し、再度間違った部分や記憶が曖昧な部分に赤丸や注釈での注意点を入れていきました。詐害行為取消権の部分などは書き込みでグチャグチャになってしまいました。

【2021年9月~試験】
5択問題を7~8月と同様に解きつつ、記述式対策に着手しました(後述)。

合格道場が提供するサービスの中で特に良かったものは何ですか?

これは何と言っても膨大な量をもつ問題集です。問題数が膨大なだけでなく、丁寧な解説も膨大なので、私にとっては学力の全てでした。
また、生来怠け者の私にとっては一問一答の手軽さは、大きな助けになりました。

今後の予定について

行政書士2回目での合格ですが、それでも私にとっては大きな経験となりました。
この経験をもとに別の資格、まずは管理業務主任者を勉強しようと思っております。

これから受験される人にアドバイスをお願いします

私は2回目の受験にて何とか合格を果たし、その合格点も182点と決して褒められたものではありません。
教材も合格道場と400円で買った平成28年の判例集のみ、勉強時間も決して長いとは言えず、合格者の中では限りなく「やらかし」に近い位置にいます。
故に、「こうしたら良い」というアドバイスよりも、「これは止めたほうが」という反面教師的な立場で何点か挙げさせていただきます。

1.目に付く場所に誘惑物を置かない
勉強をしてしばらく経過すると、どうしても逃避行動として酒・漫画・ゲームなどに手を伸ばしたくなってしまいます。これは日ごと週ごと月ごとで目標を決め、それが達成されない限りは、歯を食いしばって勉強を続けるべきですが、私は目標を達成できないどころかハナから大画面モニタの左側でゲームのレベル上げをしながら、右側で道場の問題を解く体たらくでした。言うまでもなく、結果は得点に現れました。

2.自分の能力を過信しない、盛らない
人間誰しも信じたいものを信じる確証バイアスにとらわれます。行政書士試験のようなマークシート試験では、模擬試験などで結果が実力に対して上振れすることがままあります。これを自分の実力と履き違えず、冷静に解答能力を見極める必要があると思います。そのために合格道場でも複数模試が用意され、総合的な実力を知ることが出来るようになっております。
私は1回目の試験で178点で不合格でしたが、その際のマークシート配点は択一 92 点、 多肢選択 20 点、一般知識 52 点でした。ここで自己分析が出来る人ならば「多肢選択と一般知識が択一の点数と比較して不釣り合いに高い、これらが上振れしているのに不合格なのは問題だ」と推論でき、択一の徹底的な強化と、多肢選択で失敗しないよう主要判例文の読み込みを行い、失敗を次に活かすはずです。
しかし、ここでも私は「これなら次年度の試験で受かるだろう」と己の力を過信して勉強を怠った結果、2回目の試験では択一92点、多肢選択12点、一般知識36点と、高得点であった多肢選択と一般知識が本来の実力に回帰して、マークシート得点が前回比-24点という凄惨な結果を迎えました。
一般知識の36点は悪くないですし、対策が取りづらい(一応GoogleNewsの政経情報には毎日目を通してました)事もあり仕方がないとしても、多肢選択式とりわけ問43の平成23年6月7日「一級建築士免許の取消処分事件」の判例はそこそこ頻出であるのに、ボロボロの結果だったのは言い訳できない失態と思っています。

3.「行政書士 会社法 捨てる」の誘惑に負けない
行政書士試験について学習が難しい分野は多々あります。勉強法などを調べようとして上記のように「行政書士 会社法」などと検索すると即座にサジェストで「捨てる」の文字がくっついてきます。これは私のような人間には強烈な誘惑です。会社法だけでなく、地方自治法、物権、債権、そして記述式など、捨てたくなる分野は山のようにありますが、安易に捨ててしまう事には反対です。
というのも、令和3年度の私の択一得点内訳では、民法合計12点、商法・会社法合計12点と、民法の設問数が倍近いのに得点数は同じなのです。
「民法の得点が低すぎて捨てたも同然じゃないか」と言われるとグウの音も出ません(自己採点していた時の表情はお察しください)が、それでも捨て問と言われる商法・会社法が民法の下振れをカバーしてくれる結果となりました。特別対策したという訳でもなく、道場のレベル2~4の問題を解けるようにしただけです。
5問20点ある商法・会社法を捨てるということは、同単元の期待値は4点となるため、嫌でも行政法民法の得点を引き上げる必要があります。いくら商法・会社法が難解といっても0→5割くらいまでの正答率まで上げるのはそこまで困難でもありませんが、行政法や民法を6割から8割以上に上げるのは相当な困難を伴います。
また、合格道場には123問と多量の商法・会社法の練習問題があるので、解答していくうちに傾向やポイントが見えてきます。個人的には取締役会と委員会(監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社)が様々な肢に出てトラップとなりますので、これらを固めておくと解答しやすくなると思います。

4.インプットを怠らない
合格道場はアウトプットのメイン教材として、これ一本で十分なポテンシャルを秘めていると思います。
また解説が詳細に述べられているので、これを軸に補助インプット教材としても使うことができます。
私は解説を読むだけでなく、複数回間違えた肢や飲み込みづらい部分などは、上記のようにテキストデータに蓄積させ注釈をつけてインプット教材としていました。
しかし、これだけでは不十分であると痛感しました。合格道場の練習問題解説欄でも度々推奨されていますが、条文読み込みが根本的に足りていなかったからです。
結果として条文知識が断片的になり、腰の弱い知識となってしまいました。結果私の令和3年度の法令5択試験正答率を、道場認定レベルごとに振り分けると、レベル2 8/14(正答率57.1%)、レベル3 13/20(同65%)、レベル4 4/6(同66.7%)
という難易度と正答率の逆転現象が現れてしまっています。合格道場の詳細な解説によって、レベル4問題の難解なポイントや引掛けポイントは正答できるのに、他の受験生は8割~を持っていく問題で6割を切っている厳しい状態を形成しています。
条文の読み込みについては市販のテキストでもよいですし、極論すればe-Govをコピペして印字、注釈や書き込みを入れても良いと思います。

5.五択ができなければ記述式はできない、五択ができるだけでも記述式はできない
個人的に行政書士試験の鬼門は民法でも商法でも一般知識でもなく、記述式であると思っています。
正直に言うと、初回令和2年度試験では何も考えずに何回か練習問題をこなしただけで臨み、見事に14/60点で玉砕しました。
他の方の合格体験記を拝見させていただく限り、14点というのも特段珍しいものではなく、やはり記述式は厳しいと言わざるを得ません。
2回目の令和3年度の試験は直前期の9月半ばになってオタオタと記述式対策をはじめました。

【2021/09/中旬】記述式の練習を始める。どう書いてよいかわからない。普段文字を書きなれていないので、書いていると肩が突っ張り、指が痛くなる。初日は10問解いて心が折れる。解答は散々。

【2021/09/下旬】ようやく肩と指の痛みは薄らぐ。漢字が書けない。ノートの隅には書き取り練習の結果として、「棄」「備」「抽象」「援」などの文字が多数踊る。 我ながら「援」くらいは普通書けるだろうと呆れたが、書けないものは書けない。

【2021/10/上旬】要件型はまあまあ書けるようになってきたが、細かいところで減点ポイントが目立つ。条文型はさっぱり。

【2021/10/中旬】試験1ヶ月前という時期になってe-Govの読み込みを始める。PCにもスマホにも各条文をブックマークする。
「ニュアンス的にはあってる」解答から、「条文・判例文をそのまま」書いた解答へとシフトさせるように暗記を繰り返す。

【2021/10/下旬】ようやく練習問題と過去問の解答が形になってくる。書けなかった漢字も書き続ける事で体が覚えてきたようだ。

ここまでやって記述式の学習は打ち切りました。試験にあたって気をつけたのは、

イ.登場人物の相関関係を把握する。問題文に下線を入れるなり、絵を書くなり各自やりやすい方法で把握につとめる。
ロ.問題文が何を求めているか正確に把握する。「誰が」「何を」「どうする」というところまで明確にしておく。
ハ.下書き文が規定文字数に足りない(35字以下)場合は、解答が根本的に間違っている可能性もあるので再考する。

といったところでしょうか。偉そうに書いていますが、私は問46で「誰がCに対して損害賠償責任を負うことになるか」という設問に対して「Cが責任を負う」と下書きしていました。解答シートに転記するときに間違いに気づいて直しましたが、流石に冷や汗がでました。皆さまもお気をつけください。

その他、質問以外でお話いただけることがあれば

【試験当日について】
私は試験の90分ほど前に現地入りし、自作テキストの赤丸や書き込み密度の高いところを重点的に読み込んでいました。
幸い試験会場が自宅から15km程度でしたので電車ですぐでしたが、遠方の方は下見に行ったほうが良いかもしれません。
(僻地生まれの私の実家からだと、最寄りの会場でも100km以上あります……)
あと試験が3時間と長丁場ですので、事前のトイレ、それからチョコレートなどで糖分を適度に補給しておくのも良いと思います。
また、大学キャンパスなどで実施される場合は椅子が硬いのと、コロナ対策で窓をガンガンに開けるので寒くなるのもお気をつけください。

【試験について】
私が持ち込んだ筆記用具は鉛筆3本、シャーペン1本、蛍光ペン1本、消しゴム2個、鉛筆削りでした。
試験は記述式から解答して、あとは順番通りに解答していきました。蛍光ペンは問題文の重要と思われる箇所、解答を左右する言い回しなどにマーキングしました。色々うっかりで見落としづらくなりますが、解答時間の目減りに繋がりますので、模試で時間が足りない人はやらない方が良いと思います。また、解答後の見直し作業、および自宅での採点作業を考慮してマークシート肢は分かるようにしておいたほうがよいでしょう。

【最後に】
私は教材は少なく、法律の知識もなく、本人の集中力はまるで継続しない……と、まさに「カメの脚力にウサギの精神」で試験を受け、何とか2回目に拾い上げてもらえました。他の方の体験記を読むと、意識や計画性の点で雲泥の違いがあり汗顔の至りではございますが、私のような人間でも合格に導いてくれた道場には感謝しかございません。本当にありがとうございました。

  1. 道場生受験体験記
  2. 合格者インタビュー
  3. 令和3年(2021年)度 合格者
  4. 内田 竜人さん


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