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平成21年-問38 会社法Ⅰ

Level4

問題 更新:2019-05-01 15:30:16

株主名簿に関する次のア~オの記述のうち、会社法の規定および判例に照らし、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.すべての株式会社は、株主名簿を作成して、株主の氏名または名称および住所ならびに当該株主の有する株式の種類および数などを記載または記録しなければならない。

イ.基準日以前に株式を取得した者で、株主名簿に株主として記載または記録されていない者について、会社は、その者を株主として扱い、権利の行使を認容することができる。

ウ.株券発行会社においては、株式の譲受人は、株主名簿の名義書換えをしなければ、当該会社および第三者に対して株式の取得を対抗できない。

エ.会社が株主による株主名簿の名義書換え請求を不当に拒絶した場合には、当該株主は、会社に対して、損害賠償を請求することができるが、株主であることを主張することはできない。

オ.会社が株主に対してする通知または催告は、株主名簿に記載または記録された株主の住所または株主が別に通知した場所もしくは連絡先に宛てて発すれば足り、当該通知または催告は、それが通常到達すべきであった時に、到達したものとみなされる。

  1. ア・イ
  2. ア・オ
  3. イ・ウ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ
  解答&解説

正解 4

解説

ア.妥当である。

株式会社は、株主名簿を作成し、株主名簿記載事項(株主の氏名又は名称及び住所、その有する株式の数、その取得日、株券発行会社の場合はその株券番号)を記載し、又は記録しなければならない(会社法121条)。

イ.妥当である。

会社法124条では「株式会社は、一定の日を定めて、基準日において株主名簿に記載され、又は記録されている株主をその権利を行使することができる者と定めることができる」としているだけで、明文で株主名簿に株主として記載してないものを認容することができるとは定めてはいない。しかし、株主名簿への記載を会社への対抗要件としているのは(会社法130条)、事務処理の便宜を考えてのものであるから、会社がその者を株主として扱い、権利の行使を認容することはできる(最判昭和30年10月20日)。
例えば、株主配当の基準日を平成22年3月31日とした場合、それ以前において株式を取得していたが、名簿書換をしていなかった株主について(広義の失念株主)、会社は、その者を株主として扱い、配当を支払うことは可能ということである。もっとも、この場合は、その他の失念株主との平等を図る必要がある。

ウ.妥当でない。

株券を発行していない会社における株式の譲渡は、その株式を取得した者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社その他の第三者に対抗することができないが(会社法130条1項)、株券発行会社の場合は、株式会社に対抗できないだけで(会社法130条2項)、株券の占有者は、株式についての権利を適法に有するものと推定されるため(会社法131条)、第三者には株式の取得を対抗することができる。

エ.妥当でない。

株式を当該株式を発行した株式会社以外の者から取得した者は、当該株式会社に対し、当該株式に係る株主名簿記載事項を株主名簿に記載し、又は記録することを請求することができる(会社法133条1項)。この請求に対して不当に拒絶した場合は、損害賠償を請求することができるし(民法709条)、株主であることを主張することもできる(大判昭和3年7月6日、最判昭和41年7月28日)。
なぜなら、株主名簿制度は、会社の事務処理の円滑化を図るという、技術的要請に基づいた、会社の便宜のための制度であって、株主を絶対的に確定する効力を認めるものではなく、名簿上の記載がないとして、その者の権利行使を拒絶するのは、自己が義務を怠ったことに起因する不利益を、相手方である株式引受人に帰せしめることになり、信義則に反するからである。

オ.妥当である。

株式会社が株主に対してする通知又は催告は、株主名簿に記載し、又は記録した当該株主の住所(当該株主が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該株式会社に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる(会社法126条1項)。
また、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす(会社法126条2項)。

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