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  4. 問35

平成24年-問35 相続

レベル5

問題 更新:2018-05-01 15:15:43

Aは2010年10月1日に死亡したが、Aには、Dに対する遺贈以外の遺言はなく、その死亡時に妻B、長男C、長女Dおよび次男Eがいた。この場合についての次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤っているものはいくつあるか。

ア.Bが2010年10月1日にAの死亡を知った場合において、Bは、その時から3ヶ月以内に単独で限定承認をすることができ、相続人全員で共同してする必要はない。
イ.Cの相続権が侵害された場合に、CがAの死亡の時から5年以内に相続回復請求権を行使しないときは、同請求権は、時効によって消滅する。
ウ.DがAから遺贈を受けた場合には、Aが死亡の時において有した財産の価額に遺贈の価額を加えたものを相続財産とみなし、Dの法定相続分の中からその遺贈の価額を控除した残額をもってDの相続分とする。
エ.Eが、生前Aに対して虐待をし、またはAに重大な侮辱を加えた場合には、Eは、欠格者として相続人となることができない。
オ.Aの死亡の時から5年以内にB、C、D、Eの協議により遺産分割がなされない場合には、B、C、D、Eは、全員で家庭裁判所に対し遺産分割を申し立てなければならない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ
  解答&解説

正解 5

解説

ア.誤り。

限定承認とは、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることである(民法第922条)。
限定承認ができる期間は、自己のために、相続があったことを知った時から3か月以内である(民法第924条、同法第915条第1項)。
したがって、前半は正しい。
しかし、相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができるから(民法第923条)、単独で限定承認をすることはできない。

イ.誤り。

相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から20年を経過したときも、同様である(民法第884条)。
したがって、死亡の時から5年で相続回復請求権が時効によって消滅するわけではない。
なお、本肢では、どのような相続権の侵害があったか定かになっていないが、共同相続人の一部の者を除外して相続分の分配がなされた場合の当該除外者の侵害については、相続回復請求権の問題ではないと解されている(最大判昭和53年12月20日)。

ウ.誤り。

特別受益者の相続に関し民法第903条は「共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。」と規定する。
すなわち、相続時の財産の価額に加えて計算するのは、贈与による特別受益の場合であり、遺贈による特別受益ついては、相続時の財産の価額に加えて計算しない。
なお、遺贈の場合、本来の相続財産にその分が含まれているから、特別受益者の法定相続分から控除するだけ、という計算になる。

エ.誤り。

相続人の欠格事由には、故意に被相続人等を死亡させて刑に処せられた場合、詐欺又は強迫によって遺言の変更等させた場合などがあるが、相続人が被相続人に対して虐待をし、又は重大な侮辱を加えることは、欠格事由に該当しない(民法第891条)。
なお、このような場合は、被相続人は当該相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる(民法第892条)。

オ.誤り。

共同相続人は、原則としていつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる(民法第907条1項)。
そして、遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる(民法第907条第2項)。
したがって、「死亡の時より5年以内」としている点、「共同相続人全員で」としている点が誤りである。

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