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平成24年-問25改題 情報公開法

レベル3

問題 更新:2016-05-24 15:45:48

Xは、消費者庁長官に対して、同庁が実施したA社の製品の欠陥に関する調査の記録につき、行政機関情報公開法*に基づき、その開示を請求したが、消費者庁長官は、A社の競争上の地位を害するため同法所定の不開示事由に該当するとして、これを不開示とする決定をした。この場合についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. Xは、不開示決定に対して、総務省におかれた情報公開・個人情報保護審査会に対して審査請求をすることができるが、これを経ることなく訴訟を提起することもできる。
  2. Xは、消費者庁長官を被告として、文書の開示を求める義務付け訴訟を提起することができる。
  3. Xは、仮の救済として、文書の開示を求める仮の義務付けを申立てることができるが、これには、不開示決定の執行停止の申立てを併合して申立てなければならない。
  4. Xが提起した訴訟について、A社は自己の利益を守るために訴訟参加を求めることができるが、裁判所が職権で参加させることもできる。
  5. Xは、不開示決定を争う訴訟の手続において、裁判所に対して、当該文書を消費者庁長官より提出させて裁判所が見分することを求めることができる。

(注)* 行政機関の保有する情報の公開に関する法律

  解答&解説

正解 4

解説

1.妥当でない。

情報公開法は、審査請求前置主義を採用していないため、審査請求によるか、取消訴訟によるか、両者を同時にするかは、当事者の意思によって、自由に選択することができる(自由選択主義)。
しかし、情報公開・個人情報保護審査会(総務省に設置)は、開示決定等について行政不服審査法による審査請求があり、それを棄却等する場合に、諮問する機関であって、審査請求をする機関ではない。
本問の場合の審査請求は、消費者庁長官に対してすることになる(行政不服審査法第4条)。
したがって、「情報公開・個人情報保護審査会に対して審査請求をすることができるが、」としている点が誤りである。

2.妥当でない。

申請が拒否された場合に義務付け訴訟を提起する場合は、処分の取消訴訟又は無効確認訴訟のどちらかを併合提起しなければならない(行政事件訴訟法第37条の3第3項2号)。
そして、この場合の被告適格者は、行政庁(消費者庁長官)ではなく、国である(行政事件訴訟法第11条1号、38条)。

3.妥当でない。

仮の義務付けは、義務付け訴訟における仮の救済制度であるから、義務付け訴訟を提起していることがその要件となる(本肢では、提起しているのか不明である)。
また、仮に、義務付け訴訟と取消訴訟(又は無効確認訴訟)を併合提起していることを前提にしたとしても、執行停止の申立てを併合して申し立てる必要はない。
そもそも、不開示決定がされた後の状態というのは、まさに執行が停止している状態であるから、執行停止の申立てを検討する場面ではない。

4.妥当である。

裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、決定をもって、その第三者を訴訟に参加させることができる(行政事件訴訟法第22条1項)。
したがって、 A社から求めることも、裁判所が職権で参加させることもできる。
なお、裁判所は、第三者を参加させる決定をするには、あらかじめ、当事者及び第三者の意見をきかなければならない(行政事件訴訟法第22条2項)。

5.妥当でない。

情報公開訴訟において裁判所が不開示文書の提示を命じてインカメラ審理により、不開示情報の検証を行うことは許されない(最判平成21年1月15日)。
なお、情報公開審査会は、インカメラ審理の権限が認められている(情報公開・個人情報保護審査会設置法第9条)。

インカメラ審理とは?
不開示となった公文書を審査する機関に提示させて、その審査機関が実際に当該公文書を見分してその結論を出す審理の方法。
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