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平成24年-問23改題 地方自治法

レベル3

問題 更新:2015-10-25 01:54:12

地方自治法に定める、普通地方公共団体の長と議会との関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、長において専決処分にすることができる。
  2. 議会において長の不信任の議決がなされた場合には、長は議会を解散することができる。
  3. 議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、長は議場に出席しなければならないが、出席できない正当な理由があり、その旨を議長に届け出たときは、出席しなくてもよい。
  4. 議会の議決が法令に違反すると認められるときは、長は専決処分により、議決を適法なものとするための是正措置をとることができる。
  5. 議会の議決において、収入又は支出に関し執行することができないものがあったとしても、長は必ずしも再議に付す法的義務を負うわけではない。
  解答&解説

正解 4

解説

1.正しい。

普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体の長において、これを専決処分にすることができる(地方自治法第180条1項)。

専決処分とは?
専決処分とは、本来議会の権限に属する事項について、ある一定の要件を満たす場合に、長が代わって行うことである。
その内容は、大きく分けて任意代理的専決処分法定代理的専決処分がある。
任意代理的専決処分は、普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものへの専決処分である(地方自治法第180条1項)。
法定代理的専決処分は、議会が成立しないとき、第百十三条ただし書(定足数に満たない場合でも会議を開ける例外規定)においてなお会議を開くことができないとき、特に緊急を要するとき、議会が議決すべき事件を議決しないときにおける専決処分である(地方自治法第179条1項)。
なお、平成24年改正によって、副知事又は副市町村長の選任する際の議会の同意については、専決処分できない旨が追記されている。

2.正しい。

普通地方公共団体の議会において、当該普通地方公共団体の長の不信任の議決をしたときは、直ちに議長からその旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。この場合においては、普通地方公共団体の長は、その通知を受けた日から十日以内に議会を解散することができる(地方自治法第178条1項)。
なお、衆議院の解散と異なり、信任案の否決の場合の解散制度はない。

3.正しい。

普通地方公共団体の長や教育委員会の長などは、議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない。ただし、出席すべき日時に議場に出席できないことについて正当な理由がある場合において、その旨を議長に届け出たときは、この限りでない。(地方自治法第121条1項)。
なお、当該ただし書は、平成24年改正により、付け加えられたものであり、 また、新たに創設された通年会期制(地方自治法第102条の2)を採用した場合の議長は、「議場への出席を求めるに当たっては、普通地方公共団体の執行機関の事務に支障を及ぼすことのないよう配慮しなければならない。」(地方自治法第121条2項)ことになっている。

4.誤り。

普通地方公共団体の長は、議会の議決に対する拒否権を持っている。
この拒否権には、長が任意的に行使する「一般的拒否権」(一般的再議権)と、長が必要的・義務的に行使する「特別拒否権」(特別的再議権)があり、本肢の「法令違反の議決」の場合は、専決処分ではなく、特別拒否権を行使することになる。

地方自治法第176条4項
普通地方公共団体の議会の議決又は選挙がその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、当該普通地方公共団体の長は、理由を示してこれを再議に付し又は再選挙を行わせなければならない。

5.正しい。

本肢は「収支執行不可能な議決の再議」と呼ばれるもので、従来の特別拒否権(義務的)の一つであったが、違法な議決の再議と重複している部分があり、また、平成24年改正で一般的拒否権(任意的)の範囲が議会の議決全般に拡大されたため、削除された。
したがって、現行法では、原則的には一般的拒否権として処理されるため、 長は必ずしも再議に付す法的義務を負うわけではない。

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