令和5年-問54 基礎知識 情報通信
Lv3
問題 更新:2024-01-07 21:29:28
日本における行政のデジタル化に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア.RPAとはRobotic Process Automationの略で、ロボットの代行による作業の自動化、ないし導入するソフトウェア等を指すが、これにより人手不足の解消と職員の負担軽減を図ることが期待されている。
イ.ガバメントクラウドとは、国の行政機関が、共通した仕様で行政サービスのシステムを整備できるクラウド基盤を指すが、セキュリティ上の理由から、地方自治体は利用できないものとされている。
ウ.eLTAXとは、地方税について地方自治体が共同で運営するシステムであり、電子的な一つの窓口から各自治体への手続を実現しているが、国税については別のシステムとなっている。
エ.LGWANとは、地方自治体や政府機関が機密性の高い情報伝達を行うために構築された閉鎖型のネットワークであり、自治体内や自治体間でのメールや掲示板の機能を持つ連絡ツールとしても活用されている。
オ.オープンデータとは、二次利用が可能な公開データのことで、人手や労力・費用などのコストをかけずに多くの人が利用できるものであるが、自治体が保有する情報のオープンデータ化は禁止されている。
- ア・ウ
- ア・オ
- イ・エ
- イ・オ
- ウ・エ
正解 4
解説
妥当でないものはイ、オである。
RPAとはRobotic Process Automationの略で、ロボットの代行による作業の自動化、ないし導入するソフトウェア等を指すが、これにより人手不足の解消と職員の負担軽減を図ることが期待されている。 ア.妥当である
RPAとは、人の代わりに単純作業を行うソフトウェアロボット技術のことで、ルーティーン業務を自動化できるツールなどがその一例である。
近年、業務改善や働き方改革につながるテクノロジーとして注目を集めている。
ガバメントクラウドとは、国の行政機関が、共通した仕様で行政サービスのシステムを整備できるクラウド基盤を指すが、セキュリティ上の理由から、地方自治体は利用できないものとされている。 イ.妥当でない
「地方自治体は利用できないものとされている」という点が妥当でない。
デジタル庁によると、地方公共団体でも利用できるよう検討を進めるとしている。
ガバメントクラウドとは、デジタル庁の政策で、政府の情報システムについて、共通的な基盤・機能を提供する複数のクラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS)の利用環境であり、国の全ての行政機関(中央省庁・独立行政法人など)や地方自治体が共同で行政システムをクラウドサービスとして利用できることを目指している。国の行政機関だけで運用するものではない。
eLTAXとは、地方税について地方自治体が共同で運営するシステムであり、電子的な一つの窓口から各自治体への手続を実現しているが、国税については別のシステムとなっている。 ウ.妥当である
eLTAXとは、地方税ポータルシステムの呼称で、地方税における手続きをインターネットを利用して電子的に行うシステムであり、国税ではe-Taxが利用される。
LGWANとは、地方自治体や政府機関が機密性の高い情報伝達を行うために構築された閉鎖型のネットワークであり、自治体内や自治体間でのメールや掲示板の機能を持つ連絡ツールとしても活用されている。 エ.妥当である
総合行政ネットワーク(LGWAN)とは、Local Government Wide Area Networkの略称で、地方公共団体を相互に接続する行政専用のネットワークであり、電子メールやWebページを安全なネットワーク上で利用することができるものである。
オープンデータとは、二次利用が可能な公開データのことで、人手や労力・費用などのコストをかけずに多くの人が利用できるものであるが、自治体が保有する情報のオープンデータ化は禁止されている。 オ.妥当でない
オープンデータとは、誰でも許可されたルールの範囲内で自由に複製・加工や頒布などができるデータのことである。
自治体が保有する様々な行政情報についても、オープンデータ化すべきものを利活用ニーズの高さ等の観点から調査し、実施している。