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令和元年-問13 行政法 行政手続法

Level3

問題 更新:2020-01-07 11:47:47

行政手続法に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア.行政指導指針は、行政機関がこれを定めたときは、行政上特別の支障がない限り、公表しなければならない。

イ.申請に対する処分が標準処理期間内に行われない場合には、そのことを理由として直ちに、不作為の違法確認の訴えにおいて、その請求が認容される。

ウ.行政庁が、処分基準を定めたときは、行政上特別の支障があるときを除き、法令により申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。

エ.申請により求められた許認可等を拒否する場合において、申請者に対する理由の提示が必要とされるのは、申請を全部拒否するときに限られ、一部拒否のときはその限りでない。

オ.法律に基づく命令、審査基準、処分基準および行政指導指針を定める場合、公益上、緊急に定める必要がある場合など行政手続法が定める例外を除いて、意見公募手続をとらなければならない。

  1. ア・エ
  2. ア・オ
  3. イ・ウ
  4. イ・エ
  5. ウ・オ
  解答&解説

正解 2

解説

ア.正しい。

行政指導指針とは、同一の行政目的を実現するための一定の条件に該当する複数の者に対し、行政指導をしようとするときはこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項と定義され(行政手続法2条8号ニ)、同一の行政目的を実現するための一定の条件に該当する複数の者に対し、行政指導をしようとするときは、行政機関は、あらかじめ、事案に応じ、行政指導指針を定め、かつ、行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければならない(行政手続法36条)。
一定の条件に該当する複数の者に対し、公平に行政指導がなされることを担保し、行政指導指針が公表されることによって、行政指導の相手方以外の第三者も当該指針を知り得ることになることから、行政指導の透明性の確保にもつながるとの趣旨である。

イ.誤り。

標準処理期間とは、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間であり、行政庁には、標準処理期間を定める努力義務があり、定めた場合はそれを公にする法的義務がある(行政手続法6条)。
申請者に対し、その期間についての予測可能性を与えるとともに、申請に対する迅速で公正な処理を確保する趣旨である。標準処理期間は、行政庁としての自己の努力目標とする期間になり得るが、当該期間内の処理を保証しているわけではない。申請者にとっては、あくまでも目安に過ぎないものであり、申請の処理が標準処理期間を超えたからといって、直ちに不作為の違法確認訴訟における不作為として違法や不当にあたるわけでもない。
後半の「不作為の違法確認の訴えにおいてその請求が認容される」は誤りである。

ウ.誤り。

行政庁は、処分基準を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならない(行政手続法12条1項)。
処分基準とは、不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについて法令の定めに従って判断するために必要とされる基準である。
審査基準の策定が法的義務であるのに対して、処分基準は努力義務にとどまっている。この差異が生じる理由として、実際に不利益処分することが少ない事案において、事前に画一的な基準を設けることが困難であること、また、「違反○回までは行政指導にとどめる」いった基準では、違法行為を助長することにつながるおそれがある等に配慮し、努力義務にしたものと解されている。

エ.誤り。

行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。(行政手続法8条1項)。
許認可等を拒否する処分は、全部拒否処分に限られず、一部拒否処分が行われる場合も含まれる。

オ.正しい。

命令を定める機関(命令等制定機関)は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案およびこれに関連する資料をあらかじめ公表し、意見の提出先および意見提出期間を定めて広く一般の意見を求めなければならない(行政手続法39条1項)。この手続きを、意見公募手続というが、一般にはパブリックコメントという呼び方もされている。
この意見公募手続は、広く一般の意見を求める趣旨を実現すべく意見提出者の資格制限はしていないので、未成年者でも、外国人でも意見を提出することができる。

なお、意見公募手続の対象となる命令等とは、内閣または行政機関が定める法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む)又は規則、審査基準、処分基準、行政指導指針である(行政手続法2条8号)。

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