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令和元年-問5 憲法 法の下の平等

Level4

問題 更新:2020-12-07 10:58:18

選挙権・選挙制度に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当でないものはどれか。

  1. 国民の選挙権それ自体を制限することは原則として許されず、制約が正当化されるためにはやむを得ない事由がなければならないが、選挙権を行使するための条件は立法府が選択する選挙制度によって具体化されるものであるから、選挙権行使の制約をめぐっては国会の広い裁量が認められる。
  2. 立候補の自由は、選挙権の自由な行使と表裏の関係にあり、自由かつ公正な選挙を維持する上で、きわめて重要な基本的人権であることに鑑みれば、これに対する制約は特に慎重でなければならない。
  3. 一定の要件を満たした政党にも選挙運動を認めることが是認される以上、そうした政党に所属する候補者とそれ以外の候補者との間に選挙運動上の差異が生じても、それが一般的に合理性を有するとは到底考えられない程度に達している場合に、はじめて国会の裁量の範囲を逸脱し、平等原則に違反することになる。
  4. 小選挙区制は、死票を多く生む可能性のある制度であることは否定し難いが、死票はいかなる制度でも生ずるものであり、特定の政党のみを優遇する制度とはいえないのであって、選挙を通じて国民の総意を議席に反映させる一つの合理的方法といい得る。
  5. 比例代表選挙において、選挙人が政党等を選択して投票し、各政党等の得票数の多寡に応じて、政党等があらかじめ定めた当該名簿の順位に従って当選人を決定する方式は、投票の結果、すなわち選挙人の総意により当選人が決定される点で選挙人が候補者個人を直接選択して投票する方式と異ならず、直接選挙といい得る。
  解答&解説

正解 1

解説

肢1の元となった「在外日本人選挙権訴訟」は、過去問、練習問題などで複数掲載されている判例だが、判例を読み込んでいても肢1だけで自信をもって選択するのは難しいと思われる。かといって消去法も難しい、難易度の高い問題である。

1.妥当でない。

判例は、自ら選挙の公正を害する行為をした者等の選挙権について一定の制限をすることは別として、国民の選挙権又はその行使を制限することは原則として許されず、国民の選挙権又はその行使を制限するためには、そのような制限をすることがやむを得ないと認められる事由がなければならないというべきである(在外日本人選挙権訴訟:最大判平成17年9月14日)としている。

そして、やむを得ない事由とは、
①そのような制限をすることなしには選挙の公正を確保することが出来ないこと
②選挙権の行使を認めることが事実上不能ないし著しく困難であると認められること
として、選挙権の行使の制約には厳格であることを求めている。

2.妥当である。

公職選挙における立候補の自由は、憲法15条1項の趣旨に照らし、基本的人権の一つとして、憲法の保障する重要な権利であるから、これに対する制約は、特に慎重でなければならない(最大判昭和43年12月4日)。

3.妥当である。

選挙運動の上で候補者間に一定の取扱いの差異が生じたとしても、そのことによって直ちに違憲の問題が生ずるものではなく、国会の具体的に決定したところが、その裁量権の行使として合理性を是認し得ない程度にまで候補者間の平等を害するというべき場合に、初めて憲法の要求に反することになると解すべきである(最大判平成23年3月23日)。

4.妥当である。

小選挙区制は、・・・特定の政党等にとってのみ有利な制度とはいえない。小選挙区制の下においては死票を多く生む可能性があることは否定し難いが、死票はいかなる制度でも生ずるものであり、・・・小選挙区制は、選挙を通じて国民の総意を議席に反映させる一つの合理的方法ということができる(最大判平成11年11月10日参照)。

5.妥当である。

政党等にあらかじめ候補者の氏名及び当選人となるべき順位を定めた名簿を届け出させた上、選挙人が政党等を選択して投票し、各政党等の得票数の多寡に応じて当該名簿の順位に従って当選人を決定する方式は、投票の結果すなわち選挙人の総意により当選人が決定される点において、選挙人が候補者個人を直接選択して投票する方式と異なるところはない(最大判平成11年11月10日参照)。

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