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平成29年-問10 行政総論

レベル3

問題 更新:2017-12-04 16:06:21

執行罰に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 執行罰とは、行政上の義務の不履行について、罰金を科すことにより、義務の履行を促す制度であり、行政上の強制執行の一類型とされる。
  2. 執行罰は、行政上の義務の履行確保のために科されるものであるが、行政機関の申立てにより、非訟事件手続法の定める手続に従って、裁判所の決定によって科される。
  3. 執行罰は、刑罰ではないため、二重処罰の禁止の原則の適用はなく、同一の義務の不履行について、これを複数回にわたり科すことも認められる。
  4. 執行罰については、それを認める一般法は存在せず、これを認める個別の法令の定めが必要であるが、行政代執行法は、執行罰の規定を条例で定めることも明文で許容している。
  5. 執行罰は、多くの法令において、各種の届出義務などの軽微な手続上の義務への違反に科されることとされている。
  解答&解説

正解 3

解説

「執行罰」についての問題である。現在、砂防法に法整備の漏れの形で残っているものの、現在使われていない制度について5肢を使って問題がつくられている。
戦前の制度ではあるが、制度自体は興味深く、この問題を機会にどのようなシステムで過料を科しているのか考えてみて欲しい。

1.妥当でない。

執行罰とは、義務者にみずから義務を履行させるため、あらかじめ義務不履行の場合には「過料」を科すことを予告するとともに、義務不履行の場合にはそのつど過料を徴収することによって、義務の履行を促す間接強制の方法である。いわば執行罰は、「過料」という秩序罰をシステム化したものであり、その特徴は罰金ではなく、「過料」を科すことにある。

2.妥当でない。

執行罰を科す手続きについては、現行法上唯一残存する砂防法第36条を見ても「国土交通大臣または都道府県知事が一定の期限を示し、期限内に履行しないとき、もしくは履行が不十分であるときは、過料に処することを予告してその履行を命ずることができる」とされており、非訟事件手続法に従うとする本肢は誤りである。

3.妥当である。

執行罰は、刑罰ではないので、刑事法上の一般原則の適用はない。したがって、ひとつの義務の不履行について、度々、過料を科すことも認められる。

4.妥当でない。

行政代執行法第1条は、「行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律で定めるものを除いては、この法律の定めるところによる」としており、ここでいう法律には条例を含まないとされている。

5.妥当でない。

多くの法令においてとなっているが、現在は砂防法第36条に法整備の漏れの形で残存しているのみである。

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