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  1. 合格道場活用法
  2. 過去問学習の重要性

過去問学習の重要性

Q. 近年の試験問題を見る限り、過去問題の学習では対応できない問題がほとんどであるように映りましたが、それでもやはり過去問題の学習は重要と言えるのでしょうか?


A. どの種の試験においても、過去問題の学習や研究というのは重要であり、それは行政書士試験でも例外ではありません。
近年試験の難化を受けて、過去問題の学習だけでは、なかなか点数に結びつかない事を理由に、過去問題の学習はあまり意味がないと論ずる方が、少なからずおります。
しかし、それは大きな誤りといえます。
確かに過去問題の文をほとんど変えずにそのまま出題されるというケースは、それほど多くはありませんが、過去問題で問われた趣旨や論点を理解していれば解ける問題というのは、非常に多くあります。
平成20年度の試験から例に上げると

【平成20年度問44】
Xは、Y県内に産業廃棄物処理施設の設置を計画し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき、Y県知事に対して設置許可を申請した。しかし、Y県知事は、同法所定の要件を満たさないとして、申請に対し拒否処分をした。これを不服としたXは、施設の設置を可能とするため、これに対する訴訟の提起を検討している。Xは、誰を被告として、いかなる種類の訴訟を提起すべきか。40字程度で記述しなさい。
【解答例】
「Y県を被告として、拒否処分の取消訴訟と設置許可の義務付け訴訟とを併合して提起する。 」(41字)

類似する記述式問題は、過去問にはありませんので、一見すると過去問題からは解けないようにも映ります。しかし、論点自体は以下の過去の5肢択一式問題で問われています。

【平成17年度 問16肢1】
従来、抗告訴訟における被告は行政庁とされていたが、改正後は、国家賠償法と同様に、国または公共団体を被告とすることになった。
【解答】正しい。

【平成19年度 問17肢3】
Xが市立保育園に長女Aの入園を申込んだところ拒否された場合において、Xが入園承諾の義務付け訴訟を提起する場合には、同時に拒否処分の取消訴訟または無効確認訴訟も併合して提起しなければならない。
【解答】正しい。

択一式問題と記述式問題という違いがあるとはいえ、しっかり過去問題を学習し、理解しておけば、高得点を得ることが可能だと思います。記述式問題は、配点が20点と非常に大きく、これができたかどうかは合否に大きく影響を及ぼすものであり、この問題一つを見ても過去問題学習の重要性を認識できるかと思います。
また、平成21年度~23年度においては、特に行政法の問題が過去問論点から多く出題されてます。

本サイト内では、過去問題のみの学習だけでは合格圏内には届かないという趣旨のことを書いていますが、これは、決して過去問題を軽視してよいということではありません。
あくまでも、過去問題をやった上で、更に知識の上積みしなければいけないということです。

過去問題に限らず問題を解くにあたっては、「正解選択肢だけ理解していた」、「偶然」、「2周目以降で正解肢を位置的に記憶していた」というときにも正解へたどりつくことはありますが、単に正解しただけで良しとして次へ進めてしまうと浅い学習となり、その結果、既に学習した問題であるにもかかわらず、初めて見る問題に映り、対応できないという事態へ陥ることに繋がります。
学習として問題を解いているのですから、単に正解するだけで満足せずに全ての選択肢の正誤の根拠までつきつめることで、本当の意味でその問題を理解したと言えるのではないかと思います。
今後はこういった点も注意して、学習に取り組めば過去問題の重要性も見えてくるでしょうし、より意義のある勉強になるかと思います。

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